「誰も知らない」

思ったより落ち込まなかった。

というかそんなラストでいいのか。どう考えてもこの兄弟プラス紗希には不幸な結末しか残っていない。

思春期に家庭事情が複雑になっている子供には、表現しがたい淫靡さがあるのだけれど、柳楽くんは見事にそれを醸し出していてすごかった。

「複雑な家庭事情を持つ子供は謎の色気がある」というのは、某男性アイドル事務所の社長の発言らしいがソースが見つからない。でも事実だと思う。

紗希も紗希でとんでもない育ち方してるよ。なんなんだこいつは。

あと大家はなんなんだ。家賃滞納されてんのなら何度も訪ねてこいよ。商売する気あんのか。道楽か、金持ちの道楽だってのかこのクソ野郎。

悲惨な設定だが展開に重苦しさはない。ただしリアル感もない。大人が全員アホ。さすがにもうちょっと気づくんじゃないかね。

前半にあった、アキラが各兄弟の父親を訪ねて金の無心をするというところは良かった。

 

誰も知らない

誰も知らない